『ゴールデンスランバー』 伊坂 幸太郎2007-12-14(Fri)
『ゴールデンスランバー』 伊坂 幸太郎評価 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆★(満点)
内容紹介
仙台での凱旋パレード中、突如爆発が起こり、新首相が死亡した。同じ頃、元宅配ドライバーの青柳は、旧友に「大きな謀略に巻き込まれているから逃げろ」と促される。折しも現れた警官は、あっさりと拳銃を発砲した。どうやら、首相暗殺犯の濡れ衣を着せられているようだ。この巨大な陰謀から、果たして逃げ切ることはできるのか?
感想
久しぶりの伊坂氏の書き下ろし長編。大作ですね。
最近、短編集などが多かったり、雑誌連載をまとめたものであったりしたのですが、
やはり長編には長編の面白さがあります!
ほとんどの人が知っているケネディ暗殺事件の日本版といったら良いでしょうか。
それを犯人側からの視点で描いたときの事件の恐ろしさとマスコミや権力の大きさが
うまく描かれています。もちろんケネディ暗殺の真相などがわかるわけではないので
あしからず。あくまでケネディ暗殺を絡めることでリアリティを出すといった感じです。
映画の逃亡者を想像してみてもいいと思います。
相変わらず、キャラクターはしっかりと形成され、会話の妙は若干、近作と比べると減りましたが、伏線のうまさは衰えていません。
文章や舞台設定がとてもうまいので、頭の中ですぐに映像が浮かぶでしょう。
無駄なところが一切ない綺麗な文章だと僕は感じました。伊坂らしさがとても凝縮されている
と思います。
個人的にですが、伊坂氏が新潮社から出す本ははずれなしだと思います。
『オーデュボンの祈り』『重力ピエロ』『ラッシュライフ』。
編集者が素晴らしいのか、たまたまなのか。
去年の宮部みゆき氏の『名も無き毒』を読んだときも思いましたが、
ジャンルの壁を越えて、伊坂幸太郎という唯一無二のジャンルになったといってよいのでは。
隅をつつけば色々あるかもしれませんが、伊坂氏の傑作だといえます。
これ以上いうことありません。
他の人のレビューも高得点ばかりですね〜。すごい実力を魅せられました。
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