『上高地の切り裂きジャック』 島田荘司2007-03-04(Sun)

jackinkamikochi『上高地の切り裂きジャック』 島田荘司


評価☆☆☆☆☆☆☆(星7個)

あらすじ

表題作―長野県の上高地で、女優の死体が発見された。死体は、腹を切り裂かれ、内臓を取られて代わりに石を詰め込まれていた。関係者には鉄壁のアリバイが。さらに最も怪しい容疑者は犯行時刻と思われる時に横浜にいた!外国にいる探偵御手洗が電光石火の如く解決する!

もう一編―『山手の幽霊』
これはまだ探偵御手洗と書き手石岡が一緒に住んでいた頃の事件。
いわくつきの屋敷で怪事件が起こる。一ヶ月前に閉じたはずの核シェルターから死体が出てきた!さらにその死体の人物は一ヶ月の間に街中で何度か見かけられていた!死体が出てきた今、目撃された人物は幽霊だったのか!?

一度、画像をクリックして拡大画像を見てみてください。

書評

一個前の記事を読んだ方はわかると思いますが、『切り裂きジャック百年の孤独』とデザインをセットにしているんです。切り裂きジャック繋がりということでしょう。
これだけで星2個といった感じです。

肝心の中身ですが、上高地の方は御手洗が海外にいることもあって、どうも解決部分があっさりしすぎている感が否めません。
しかし、謎の魅力はあるし、良いテンポで進んでいくのですんなり読めると思います。
ただ、御手洗シリーズを読まない方からすると少し物足りないかもしれません。里美ちゃんもわからないし、文中で出てくる事件も知らないでしょう。もし興味が沸いたなら、里美ちゃんは『龍臥亭事件』に初登場しますし、『最後のディナー』を読んでみると良いかもしれません。

山手の幽霊の方は、御手洗のいた頃の話なので上の作品より少し詳しく知ることができます。この話に出てくる丹下警部は、『暗闇坂の人食いの木』にも関連していますよ。
事件に関してもアクロバティックなものなので、派手で面白いと思います。
また、御手洗が一緒なので、真相解明の際は演出たっぷりで楽しめるでしょう。
読者の代表としてワトソン役の石岡君がいるので、彼を通して御手洗のキャラクターを楽しめますよ!!


御手洗がいた頃の時代と海外にいる時代の二つの事件を収録しているということでバランスのとれた本となっております。
他の本に出てくるキャラクターや事件の名も出てくるので、興味が沸いたら、是非他のものを読んでください。
御手洗ワールドはとても広いので長く楽しめますよ!

Fc2blog - ジャンル:小説・文学 » テーマ:ミステリ

Comments(0) | Trackback(0) | 島田 荘司

Comment

コメントの投稿

管理人のみに送る
 

トラックバック

この記事のTrackback-URL
http://buchbuch.blog32.fc2.com/tb.php/60-d03e778d